稲葉正毅の心理学講座:行動経済学や社会心理学を用いた、ビジネスシーンに活用できる心理学を解説します。どういった心理の時に人が物を買うのか?商品を買う時の顧客の心理がわかればあの落ちない人もくどきおとせるかも。 心理学をマーケティングに取り入れれば、売り上げは大幅にアップするでしょう。


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2007年01月30日

返報性の持つ大きな影響力

【返報性】のルールには威力、と言っていいほどの強大な力があります。


数々の実験データを考察すると、


恩義を与えた人と恩義を与えられた人の間に友好的な絆が全く無い場合でも
【返報性】のルールの効果は絶大なのです。


つまり、好意的に思っていない相手から何かを与えられた場合でも、
「お返しをする義務がある。」と人は思っています。


【返報性】のルールの威力は絶大です。

投稿者 inabamasakimt : 11:22 | トラックバック

2007年01月29日

権威の影響力

物を買うとき、購入者の意見を参考にすると間違いがないと思うものですが、その意見がいかにも怪しい人物のものだった場合、あなたは信用できるでしょうか?


やはり肩書きがある人物の意見を信じるものだと思います。


例えばマンションを買う場合なら一級建築士の話を聞きたいし、スキーの道具を揃えるのであれば上手な人にアドバイスを貰いたいのではないでしょうか?


人は権威の持つ影響力に弱いものです。
立派な人の言うことならば簡単に信じてしまいます。


特に自分の中で考えがまとまらず迷いがある時などは、ほとんど確信を持って、たいした根拠もなく「あの人が言っているから」と信じてしまうのです。


スポーツ用品メーカーが自社のCMに有名な選手を起用する理由も、権威の影響力を考慮しているからでもあります。

投稿者 inabamasakimt : 12:47 | トラックバック

好意_優しくて強大な影響力

あの人に好かれたい..という欲求は誰にでもあると思います。
しかし、好意をもたれるということは、いいことばかりではありません。


好意とは優しくて強大な影響力を持つからです。


人は、自分が好意を持っている人から何か頼まれごとをされると、
なかなかNOとは言えないものです。人を好きになる理由はどこにあるのでしょうか?


研究によると、人に好意を持つには大きく分けて4つの要因があるといわれています。


1.類似性 (自分とどこかしら似ていること)


2.接触 (よく目にするものであること)


3.協同 (一緒に何かを成し遂げた仲であること)


4.魅力的な外見(いうまでもなく...)


この4つをうまく組み合わせて利用することで、ビジネスチャンスが広がります。
また、この4つを意識的に利用できるとプライベートでの人間関係の悩みも軽くなりそうです。

投稿者 inabamasakimt : 12:29 | トラックバック

危機

知人の女性の話で、こんなことがありました。


その日大切な約束があったので、彼女は定時に仕事を終えるはずでした。
しかし予定外の仕事が入ってしまい、ぎりぎりの時間にやっと社を出ることができました。


気が焦るあまり、地下鉄のホームへ向かう下りの階段を踏み外してしまい、
頭から転落しました。


転落の後、少し気が遠くなったのですが足も痛みますが、なんとか歩けそうです。
でも目を開けたら視界が真っ赤になっていました。


頭の皮膚を切って、出血していたのです。


ホームの床のタイルも真っ赤ですし、服も血で濡れていました。


彼女は周りを見渡しましたが、皆、遠巻きに見ているだけです。
駅員も近くにいません。誰も助けてくれません。


なんとか歩けたので、ハンカチで頭を押さえ、上りのエスカレーターに乗りました。
そして駅を出て、タクシーを拾い、会社に戻りました。


そこでやっと彼女は同僚に救急車を呼んでもらえたのです。
転落してから30分も経っていました!


この話は実話なのですが、他人事と笑えますか?
悪いタイミングが重なれば、同じようなことが起こりうると思います。


「なぜ駅を出てしまったのか」と聞いたら、彼女は「怖かったから」と答えました。


周りにいる人たちは、血を流している自分を見ても助けてくれなかったので、
とにかく知っている人の所へ戻らなければ、と怪我をした体で判断したのです。


では、どうしたら助けてもらうことができたのでしょうか?

投稿者 inabamasakimt : 12:24 | トラックバック

社会的証明の原理

人は他者が正しいと考えているものを正しいと思う。
これが【社会的証明の原理】です。


周りの人の行動を見ながら、自分も同じように行動する。
「たくさんの人がやっていることだから、たぶん正しいのだ。」と判断します。


これは購買の心理の時にも同じように働きます。
「たくさんの人が殺到して買っているから、よいものなのだ。」という判断も
【社会的証明の原理】の影響によるものです。


たとえば、品物の残数を知らせながら販売するテレビショッピングで
「残り僅かです!」とスタッフが叫ぶと、そこには【社会的証明の原理】の
力が働き、加速度をつけながら品物が売れていくはずです。

投稿者 inabamasakimt : 12:21 | トラックバック

恐ろしい集団

【社会的証明の原理】は大きな影響力を持ちますが、力がより強く働く最適な条件があります。


一般的に、自分自身の判断に確信が持てない時やまわりの状況が
飲み込めない時に、人は【社会的証明の原理】の力に頼ろうとします。


不安を感じる状況にいる場合、周りの動向を伺って、そして判断するわけです。


そこに落とし穴があります。


あなたの周りにいる人たちも、あなたの動向を伺っている不確かな存在かもしれないのです。
不確かな人間が不確かな相手の判断に頼る...


この連鎖が集合的無知と呼ばれる、恐ろしい集団を作り出します。
集合的無知の集団は他人の判断に頼ろうとするため、判断速度が遅くなります。


何かトラブルが起きて、あなたが助けを求めたいのに、周りが集団的無知の状態に
陥っていたら、あなたの身は安全なのでしょうか?


そういった危険から身を助ける方法がたった一つあります。

投稿者 inabamasakimt : 11:55 | トラックバック

一貫性の便利さ

人間は【一貫性】を保ちたいために、そうすることが実は賢明でない場合でも、一貫性を保とうとしてしまいます。


なぜ【一貫性】には、それほどの力があるのでしょうか。


【一貫性】の法則を使えば、複雑な社会の仕組みや人間関係の危うい橋渡りの中で迷うことなく、「いつも通りの答えを導き出せる」からなのです。


多大な精神力を必要とする、様々な状況での判断を【一貫性】の法則で単純に判断できれば、精神的労苦が大幅に削減されます。


悩み続ける苦しみから解放されるため、人は【一貫性】に頼るのです。


そこにビジネスチャンスがあります。

投稿者 inabamasakimt : 11:51 | トラックバック

一貫性の法則とは

人間は自分の行動や意見に【一貫性】を保ちたいという強い欲求があるといわれています。


これは社会で尊敬される人物モデルが「意見と行動に一貫性がある人物」であること、一貫した態度で物事に対処できるということが、社会的に見て価値あることだからです。


逆に一貫していない(意見と行動が違うなど)人物は、軽蔑の対象になってきたことも、私達が【一貫性】に重要視する理由となっています。


人間は一度決定を下したり、ある行動を取ったとき、その立場を持続したい(一貫していたい)と強く思う傾向があります。


これを【一貫性の法則】といいます。

投稿者 inabamasakimt : 11:37 | トラックバック

返報性のルールのバリエーション:拒否の後の譲歩

【譲歩】の法則によると「自分が譲歩をすると、相手も譲歩してくれる可能性が高い」のですが、


【譲歩】の法則に【拒否】をプラスすると、
更に強い影響力を持つ【拒否/譲歩】の法則になります。


拒否を使うと、最初の譲歩を承諾を導く効果的なテクニックにすることができるのです。


まず、あなたは相手が絶対に断るであろう大きな要求を出します。
当然、相手はそれを拒否します。


拒否されたら、それよりも小さな、もともと聞いてほしかった要求を出すのです。


すると相手はあなたが「譲歩した」と思い、自分も「譲歩しなければならない」と
思い込みます。


つまり、二番目の要求(=あなたの本来の要求)を受け入れようとします。


この【拒否・譲歩】の法則もマーケティング上よく使われる戦略です。


対面販売などでも、まず最初に価格の高い類似モデルを見せて「高すぎる」という拒否
の反応を起こし、次にそれよりは安い(しかし低価格ではない)モデルを紹介すると、
例え適正価格より高かったとしてもよく売れる、という傾向があります。

投稿者 inabamasakimt : 11:24 | トラックバック

返報性のルールのバリエーション:譲歩の義務

返報性とは【人から恩恵を施されたら、こちらも何かお返しをしなくてはならない】ことでした。


返報性のルールのバリエーションとして、
【譲歩してくれた相手には譲歩しなくてはならない】という譲歩のルールがあります。


このルールも、起源を辿れば【返報性】のルールと同じように、
社会の発展のために人々がお互いの妥協点を探せるように、
幾世代も前から私たちの心に染み付いてきたものだと思われます。


譲歩の義務は、返報性のルールより影響力は小さいものですが、
それでも人の心を動かす力を持っています。


例えば、試供品を使ってもらって製品の感想を聞きたい場合、


「モニターの会合を開きたいので集まってほしいけれど、ご都合もあるでしょうから
製品についての感想をハガキで送ってください。」


というように初めにこちらが譲歩した場合、この提案に断る人は、まずいない筈です。


それは、この提案がまず「試供品をもらった」という【返報性】の法則の影響下に
あるということ、それに加えて【譲歩】の力も借りているため、
断る余地が無いからです。

投稿者 inabamasakimt : 11:23 | トラックバック

金の卵【返報性】

【 返報性 】の持つ強大な影響力は、ビジネスの道具として使われます。


例えばマーケティングのテクニックとして、無料の試供品を配るというのは
売り上げアップに即効性があります。


試供品の配布は商品の良さを知ってほしいという企業側の欲求ですが、
他の側面も持っています。


無料で送られてくる英語教材のDVDや、店頭で配られる無料サンプルなどは、
企業の好意で配られているわけではありません。


マーケティングのテクニックとして、無料の試供品を配ることは効果があるのです。


人間社会の中では互いに与え合うことが重要で、
そのために代々刷り込まれた【 返報性 】のルールですから、
私達は与えられると「早く恩を返さねばならない。」というプレッシャーを感じるのです。


受け取ったもの以上のものを返そうとするのは、
このような心理的圧力から生じるといわれています。


【 返報性 】の力によって、必ず何割かのお客さんは商品を購入するでしょう。
そして大抵の場合、渡した試供品の価格の何倍もの商品を購入します。


理性ではマーケティングだと分かっていても、
人の心は試供品=贈り物として捉えてしまい、そこに【返報性】が働くのです。


つまり、このサンプリングのテクニックは、
サンプルにかかる費用を遥かにしのぐ利益をあげるのです。

投稿者 inabamasakimt : 11:20 | トラックバック

心に刷り込まれる返報性の法則

人間社会は【返報性】の法則から、大きな恩恵を受けて発展してきました。
そのため、社会は【返報性】を守る人間に育つよう、教育をします。


ある人間が自分の持つなにか(資産、品物、能力)を誰かに与えることによって、
取引は始まりますが、もし安心して最初の一歩「なにかを差し出す」ことができなかったら、
社会の発展は無かったはずです。


つまり「受けた恩義を返すものだ。」と心に刷り込むことによって、
安心してわたしたちは自分のものを相手に差し出すことができるのです。


逆に【返報性】に逆らう者は「恩知らず」などとなじられて、つまはじきにされてしまいます。


幼い頃から社会ぐるみで教え込まれるため、私達は「誰かに恩義を受けた」ら、
たいして考えもせず自動的に「なんらかの形で帰す」選択をしてしまうのです。


このように反射的に動く人の心に、大きなビジネスチャンスがあります。

投稿者 inabamasakimt : 11:19 | トラックバック

返報性とは

人から親切にしてもらった時、プレゼントを貰った時、私達はその人に何かお返しをせずにはいられないものです。


【人から恩恵を施されたら、こちらも何かお返しをしなくてはならない】
という考え方を 【返報性】 といいます。


「受けた恩義を返さなければならない」という義務にも似た考え方は国を問わず、全ての人間社会に共通するものです。


逆に考えれば「人に与えたものは無駄になるわけではない。いつか自分のもとに形を変えて帰ってくる。」という確信は、人に対する援助や取引きの行動を起こしやすくしました。


【返報性】は人間社会の進歩に大きく貢献してきたのです。
そのため、人間社会は返報性を守らない人間を排斥し、返報性を守る人間を模範としてきました。

投稿者 inabamasakimt : 11:17 | トラックバック

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